漢方診療歴も20年になります
自分自身の漢方の診療経験もだいぶ長くなりました。
医師になって3年目ぐらいから、中医学の勉強会による通うようになって、
それからペインクリニックで上の先生が使っているのに影響されて自分でも使うようになり、
通信教育で上海の中医薬大学校を受講するようになり
3年で基礎から生薬からみっちり学びました。
難しかったことはだいぶ記憶から抜け落ちてしまっていますが
基本的な考え方はしみついていると思います。
ペインクリニックでは漢方薬を希望して来られる方も多くて
そういう方は、結構ご自身でも漢方の処方について
勉強されてこられる方も多くて
これを試してみたい、なんて希望を出されたりして
一緒に体の状態を見ながらあれこれ会う処方を考えたものです。
足がつった時の芍薬甘草湯や更年期の漢方3種類、おなかの冷えの大建中湯、頭痛の呉茱萸湯、むくみの五苓散、末端の冷えに当帰四逆加呉茱萸生姜湯、元気をつけるために補中益気湯、などよく使いました。
また、メンタル的な不調で漢方がヒットして、症状が改善すると嬉しかったものです。
加味逍遙散、柴胡桂枝乾姜湯などは、気に入ってくれて長く処方を希望される方が多かったと思います。
漢方専門でやったら楽しいのでしょうけれど、
ペインクリニックと同じように
漢方診療も弱者なのでそれだけでは不採算部門になってしまいます。
なので、それはできないかなと思います。
今まで通り、ペインの外来で少しずつかかわっていきたいです。
それか、自費専門クリニックを始めたら自費でできるかも。
結局、最後は日本の診療報酬制度に悩まされるという同じ結論で。
まあ、世の中の医師たちもおかしいなと思うところもありながら
診療報酬という大きなプールの中でうまく泳いでやっていっているのでしょう。
水面下でどんなことが行われているのかは、あまり見えなくても。
最後はちょっと話がそれました。では。